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14.「特許図面」はかくあるべし!

14.「特許図面」はかくあるべし!

 実務において、図面は明細書ほど重視されない、というのが現実のようですが、実は、特に、機械系の発明において、図面は重要です。ベテランになれば、機械系の発明は図面をじっくりと見ればほぼ理解できるもので、明細書は確認の用をするのみとなります。機械系の発明については、「図面をして語らしむ」くらいの気概をもって図面を作るべきです。

 

 日本語明細書は外国人には全く理解できないでしょうが、図面なら、(一定のルールで描いてある限り)音楽や絵画のように、誰でも見ただけで理解できます。また、日本の特許文献は世界中に出ていくものです。故に、国際的に通用する図面作りを心がけるべきであり、そのためには、以下のような点が留意されるべきです。

 

 1.断面表示はルールに従うべし。日本の特許出願の図面は、断面表示に無関心なものが多すぎます。断面なのに、ハッチングを全くしてなかったり、出鱈目なハッチングが多い。やはり、USPTOが推奨している断面表示(下記のとおり)に従って貰いたいものです。

 

 2.断面の位置表示は図面番号に合わせる。そうすれば、図面の説明を読まずとも、図面の関係が一目瞭然です。

 

 3.従って、部品の符号には、1~9は使用せず、符号は10からとする。

 

 4.国内でしか通用しない、甲、乙、丙、イ、ロ、ハ・・・等は使用しない。

 

 5.さらに、将来の補正段階での符号追加を考慮して、当初は偶数のみ使用しておく。

 

 6.全体を示す引出線には矢印をつけ(又は数字に下線を施す。)、部分を示す引出線と区別する。

 

 7.物体の面に対する引出線はその表側から出し、裏側からは出さない。

USPTO推奨の断面表示

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