螺旋の螺という字
螺旋の螺という字
「螺旋」の「螺」を漢和辞典で調べていると、この字は「にし」とも読むと書いてあったので、ひょっとしたら、貝の「たにし」は「田螺」と書くのではなかろうか?とひらめきました。何故かというと、その前に、山本晃著「ねじのおはなし」という本に、「浜辺で貝掘りをしていた原始人がたまたま尖った巻貝を見つけて、それを葦の棒切れに突き刺し、回転して外したことが、人類とねじとの最初の関わりであった。」と書かれていたのが印象に残っていたからです。
そして、答えは、「たにし」=「田螺」でした。
そこで、この「田螺」という字が、「螺」という字を介して、人類最初の「ねじ」(漢字では螺子)であったという「尖った巻貝」と結び付いたのです。葦は、海ではなく河川や干潟に多く生育する植物であるので、「浜辺で貝掘り」といっても、それは海岸ではなく、湖か沼の浜辺であったのだと思われます。
そうすると、古代中国で、尖った巻貝(すなわち、田螺)を人類最初の「ねじ」として使った人と、漢字の「螺」を作った人は同一人であった!ということになりそうです。
ちなみに、西洋で「螺旋階段」を発明した建築家も、その発想は、巻貝から得たものだということです。