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女は存在、男は・・・

女は存在、男は現象

この名言は、多田富雄氏の「生命の意味論」という本で出会いました。「名言大賞」というものがあるなら、この名言に捧げたいと思います。これは、「古今東西」に通じる名言で、しかも、「日本発」です。

「男という性は、回りくどい筋道をたどってようやく実現しているひとつの状態に過ぎない。人体が発生してゆく途上で、何事もなければ、人間はすべて女になってしまう。・・・人間の自然体は、女で、男は女を加工することによってようやくのことに作り出された作品である。・・・男らしいというさまざまな特徴は、したがって、単なる女からの逸脱に過ぎないのである。・・・男の中には、必ず、原形としての女が残っているので、女を排除することはできない。」

永六輔氏は「男のおばさん」として有名ですが、あらゆる男はもと女だったのだから、「男のおばさん」と呼ばれても少しも腹が立たないとのことです。

「あらゆる男はもと女だった」ことは、男の胸にも「乳首」というものが付いているのが何よりの証拠です。

この女は存在、男は現象という名言は、女は次の世代を生み出して行くために不可欠であるが、では、男は、何のために存在しているのか?という疑問につながるものです(「クローン羊ドリー」の誕生は、次の世代を生み出して行くために雄は必要でないことを証明してしまいました。)

男は「仕事をする以外に生きる道がない。」、今のところ、このように考えています。

この名言を生んだ多田富雄氏は世界的な免疫学者ですが、同時に哲学者の趣きのある先生です。昨年(2001・5・2)、突然、脳梗塞で倒れられ、リハビリ中とのことです。ご回復を祈ります。

(2002・10・17付記:10月16日の日経夕刊の「はつらつ」という欄に以下のような記事がありました。「乳がん患者の100人に1人は男性である。男性にも、乳頭下を中心に乳腺構造がわずかに存在するため、乳がんの危険はある。・・・しこりが見つかった男性の大半は女性化乳房症だ。・・・男性の体内にも女性ホルモンのエストロゲンがあり、その機能発揮を抑えることができないと乳房が発達する。・・・」これは、前記「・・・男の中には、必ず、原形としての女が残っている・・・」を裏付けるものです。)

(2013・9・4付記:多田富雄先生は、2010年4月21日に76歳で亡くなられました。ご冥福をお祈りします。ところで、2008年に出た、福岡伸一著「できそこないの男たち」と題する本でショッキングな記載に出会いました。①ママの遺伝子を、誰か他の娘のところへ運ぶ「使い走り」。現在、すべての男が行っていることはこういうことなのである。アリマキのオスであっても、ヒトのオスであっても。②生物学的には、男は女のできそこないである。③癌罹患率は50代から男女差が現れ、60歳代では、その差はダブルスコア以上となる。④感染にも弱く、男の弱さは生物学的に運命づけられている。弱きもの、汝の名は男なり。)

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