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映画に学ぶ

その16

 野生のエルザ(1965)

(2015・4・21)

 これも、丁度、50年前の映画である。アフリカの大自然、多様な野生動物の映像に加えて、音楽も素晴らしい。しかも、主役はライオンであるかのような、異色の映画である。

 母親を亡くした子供ライオンを我が子のように育てた夫婦に試練の時が訪れる。大きくなったライオンは、動物園に引き取って貰うか、野生に返すしかないが、この夫婦は、動物園の檻の中には自由がないとして、野生に返す途を選ぶ。しかし、人に育てられたライオンを野生に返すことは困難を極める。

 群れから離れたオスライオンに嫁がせることで野生に返すことにするが、野生のルールを知らないこのメスライオンは、失敗を繰り返す。持参金?として肉を貢いだり、悪戦苦闘のすえ、やっと受け容れられ、野生に返ることに成功する。

 女主人公は、この時、まるで、娘を嫁に出すような気持ち、と言うが、ここで、或る詩の中のぴったりの名文句「子どもは矢にして放つものである。」を思い出した。

 「子どもはあなたの子どもではない。あなたの弓によって、生きた矢として放たれる。弓を引くあなたの手にこそ、喜びあれ。

 かくして、子どもライオンは、自由な野生の世界に、矢として放たれた。人間の世界から、野生に戻ったら、二度と会うことはない、と考えるのが普通である。ところが、このメスライオンは、何と、子どもライオンを連れて、親?のもとに、挨拶をするかのように里帰りし、オスライオンが呼ぶと、また、野生に帰って行くのである。これは、信じがたい光景であった。

 しかし、人間の世界と野生を全く別物のように考えるのは、人間の勝手な思い込みで、人類の祖先がアフリカで誕生したとき、彼らが野生動物の一種であったことは間違いない。

 人間の動物園ともいうべき都会でばかり暮らしていると、生命力が衰弱してしまう。人間の体は一万年前の原始時代と殆ど変っていないのだから、原始人に近い生活をする方が体に良く、健康でいられる、と藤田紘一郎氏は、言っている。

(2015・6・22付記):
 クリスマス島の海辺で、アカガニの母ガ二は、約9万個もの卵を、体をゆすって海に放つ。これは、まさに「子どもは矢にして放つものである。」の実践である。

 しかし、その先には巨大なジンベーザメが待ち構えていて、大口を開けて、大量に卵を飲み込む。ほかの魚にも食べられてしまう。

 約5ミリの子ガ二に成長できるのはごく僅かではあるけれども、ちゃんと島に帰って来て、親のいる森に向かって行進する。

 一方、映画「男たちの大和」、「あなたへ」では、遺言に従って、海に散骨するシーンがある。

 新しい命であるアカガ二の卵は、海に放出され、命が終わった遺骨も海に帰る。生命は海から生まれたことを思い起こさせてくれる。




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